アメリカ オフィス再利用の動きも
2022年3月31日(木)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 𠮷田拡司さん
アメリカ オフィス市場が苦戦
REIT指数とは不動産投資信託の時価総額を加重平均したものです。
S&P500に採用されている住宅用REIT指数とオフィスREIT指数を比較すると住宅用REIT指数がコロナ前の水準を大きく上回っているのに対し、オフィスREIT指数はアンダーパフォームしています。
テレワークの定着などにより、オフィス需要の回復が遅れていることが要因で、ニューヨーク、マンハッタンでもオフィス空室率は12.3%と2年前の7.8%から大きく上昇したままです。
一方、住宅市場は活況で、2月の賃貸アパートの入居率は全米で97.6%と過去最高を記録しました。
アメリカ オフィス再利用の動きも
オフィスやホテル、病院から倉庫まで幅広い建物が再利用され、賃貸アパートに生まれ変わっています。
中でもオフィスの再利用が多く、2020年からの2年間で1万3000戸以上のアパートが建設されました。
ある調査によると、建物を再利用する場合、新築するよりもコストが16%程度安いほか、建設期間も18%程度短縮できるとされています。
また、一部の自治体が税制面で優遇していることや必要な建設資材が少なく済むことから、環境にやさしく、投資家からの評価も高いことで、開発者にとって大きなメリットになっています。
今年はオフィスから1万2000戸以上のアパートが生み出される見込みです。
オフィス需要の回復の遅れが長引くようなら、長期的なトレンドとして注目され、居住向けを手掛ける不動産開発企業の追い風にもなりそうです。
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