エネルギー株の上昇余地は?
2022年4月27日(水)Newsモーニングサテライト
東海東京証券アメリカ 阿部司さん
エネルギー株の上昇余地は?
ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、3月上旬にピークに達した原油価格の上昇は一服したとも見えます。
しかしながらエネルギー株の上昇が脚光を浴びる時期がこれで終わったとは必ずしも言えません。
S&P500全体では2020年秋から時価総額のピークを更新し始めた一方で、エネルギー株は今年に入って28%上昇していますが、エネルギーセクターの時価総額は直近20年間のピークである2014年の水準を25%ほど下回ったままです。
また、足元でエネルギーセクターがS&P500の時価総額全体に占める割合はわずか4%となっていて、過去20年間の平均である8%を大きく下回っています。
過去10年以上、インフレ懸念が高まっているときはエネルギーセクターが相対的に好調です。
実際、ここ15年間はエネルギーセクターとミシガン大学のインフレ期待は同じ方向に動く傾向があります。
ミシガン大学の調査によると、人々の5年先の物価見通しを示す予想インフレ率は上昇し続けています。
消費者物価指数などがこの春にピークアウトしたとしてもインフレ期待は高止まりしたままとなる可能性もあります。
つまりミシガン大学インフレ期待がピークに達するまでエネルギー株には上昇余地があり、S&P500を押し上げる可能性があります。
こういった状況で、ダイヤモンドバックエナジーやコテラエナジーは収益性の観点から見て割安に取引されており、注目していきたいと思います。
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