アメリカ 小売り 過剰在庫への対応は
2022年6月30日(木)Newsモーニングサテライト
日本生命NY投資現地法人 石田大輔さん
アメリカ 小売りの過剰在庫に注目
大手小売企業が抱える過剰在庫に注目しています。
アメリカの小売り業における売上高に対する在庫の比率は小売業全体としては在庫は依然として低水準のままで、品不足から強気な価格設定が続いています。
ただし、家具、家電、アパレルなど一部の品目ではパンデミック以前の水準を超えて、在庫が積み上がってきています。
まずはサプライチェーン制約の影響です。
アメリカの大手小売企業はこれまで港の混雑などでタイムリーな在庫の確保が困難な状況が続いていました。
そこで自前でコンテナ船をチャーターするなど積極的な在庫確保を行ってきましたが、直近では遅れて到着した在庫が積み上がっています。
また、個人消費の中心がモノからサービスへとシフトする動きが急すぎたことで、在庫の消化が十分に進まなかったと考えられます。
最後に足元では食品やガソリンといった必需品の価格が高騰する中、家具や家電などに買い控えの動きがみられることも理由として挙げられます。
アメリカ 小売り 過剰在庫への対応は
消費者への値引き販売を強化しています。
既にウォルマートやターゲット、百貨店大手のメーシーズなどが家具や家庭用品、カジュアル衣料を中心に値引き販売を行う方針を示しています。
こうした大手企業の動向をきっかけに小売業全体にも値引き販売の流れが波及する可能性が出てきます。
そうなった場合、今後のインフレ緩和につながる可能性が高まると考えており、注目しています。
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