アメリカ 動画配信市場の競争激化
2022年7月27日(水)Newsモーニングサテライト
東海東京証券アメリカ 中川幾代さん
アメリカ 動画配信市場の競争激化
ネットフリックスの4-6月期決算では契約者数の減少幅は市場が予想したほど悪くなかったという安ど感から決算発表以降、株価は若干上昇しています。
しかし、2021年11月に付けた最高値からはまだおよそ70%も値下がりしており、広告付きの廉価プラン導入が市場から好感されたとは言いにくいです。
ライバルの一つディズニープラスは1-3月期には契約者数を790万人増やしました。
広告付きプランも年内に導入予定です。
ディズニーは複数の動画配信サービスを運営しており、ディズニープラスとhulu、スポーツ専門のESPNとの抱き合わせプランなどでも攻勢をかけています。
投資家の間では巣ごもり需要を受けて大きく成長した動画配信市場は競争激化を受けて飽和状態と成長鈍化が懸念されています。
ネットフリックスは広告技術販売でマイクロソフトと提携しましたが、どこまで広告付き動画配信サービスで収益を拡大できるかは未知数です。
一方で、ネットフリックスのコンテンツの質や人気には定評があり、全世界2億2000万人の視聴者にリーチできる潜在性からも広告主側の関心は非常に高いとみています。
また、歴史的にも景気減退期には家で楽しむ娯楽は強いとみられています。
民間の調査では高インフレを受け、出費を抑えるためにより安価な代替品への切り替えを検討するかという質問に対し、約半数がハイと答えた結果も出ています。
巣ごもり終了から景気減退へと移行していく過程で動画配信市場がどのようにオンライン広告から収益性を上げていくのかに市場は注目しています。
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