アメリカ 防衛企業も動き活発に
2022年7月1日(金)Newsモーニングサテライト
岡三証券NY 荻原裕司さん
アメリカ 防衛産業 侵攻で注目集まる
世界で安全保障に対する懸念が一気に高まったことで、今後はNATO加盟国はもちろん非加盟国でもアメリカの武器に対する依存が広がると考えています。
特に武器の輸入で世界1位のインドと2位のサウジアラビアには注目しています。
まずインドは従来、武器の供給をロシアに頼っていましたが、ロシアは欧米による制裁で半導体などの輸入が制限されています。
そのため武器の生産が滞る影響が懸念され、インドは相対的にアメリカから武器を輸入するケースが増えると考えています。
また、ウクライナの戦地からはロシア製のミサイルなどの品質が低いとの報告もあることなどから、一部ではロシア製の武器が敬遠される動きも出ると見ています。
サウジアラビアはすでにアメリカなどの輸入比率が高いですが、バイデン政権では人権侵害の懸念から武器の売却を一部凍結するなど消極的な姿勢を示してきました。
ただ、バイデン大統領は今月中旬にサウジアラビアを訪問する予定です。
両国の関係修復が進めば、武器の売却についても姿勢に変化が現れる可能性があると考えています。
アメリカ 防衛企業も動き活発に
5月にはボーイングが、6月にはレイセオンテクノロジーズが首都ワシントン周辺に本社を移転すると発表しました。
これでアメリカの5大防衛企業すべてがワシントンに集結することになります。
移転する企業はアメリカ政府との関係をより深められることから、ロビー活動が一層効果的になるとみられます。
ウクライナ侵攻をきっかけに年初から堅調な推移をしてきた防衛関連株ですが、アメリカへの武器依存が高まるという長期的な成長ストーリーを見込んで、市場の関心も引き続き高い状況が続くと考えています。
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