2009年9月3日放送 NHK総合 クローズアップ現代
シリーズ・政権交代(3) 日本の外交の行方は
民主党 副代表 前原誠司さん
アメリカの御用聞き外交、つまり、アメリカはこうしてほしいということを日本は合わせてきた面が非常に強かったと思います。すべてがそうとは申しませんけれども、しかし、これからは、日本はこうしたい、それについて、アメリカについても協力してほしいというような日本の主張をしっかりする中で、日米間の協力というものを緊密化していくということが大事だと思うんですね。例えば、インド洋での給油について、我々止めるということを申し上げていますが、これは一つの理由として、アフガニスタンでの行き詰まりというものがあると思うんです。つまりは、アフガニスタンでのテロというものをいかになくしていくかということで、かなり武力攻撃をやってきましたけれども、それがデットロックに乗り上げて、アフガニスタン国内でも、アメリカ、イギリスなどの兵士が1200人以上亡くなっていて、そして、誤爆などで民間の方々も亡くなられて、むしろ欧米に対する憎悪が生まれてきて、逆に、にっちもさっちもいかなくなっていると。それを我々は今まで洋上給油という形でサポートしてきたのを本当にこれがアフガニスタンの復興や、あるいは日本の国益になるのかということを政権交代をひとつの転換点として、我々は違うアプローチをしていこうということであって、何も反米と取られることでは全くないと。むしろ、政権交代がなければ、だらだら続いていたものを政権交代によって代えていくいいチャンスだととらえるべきだと思います。
私は外交、安全保障をずっとやってきたんですけれども、時代に合っていない面というのが結構ありまして、例えば、安全保障で申し上げると、ソ連の脅威というのが昔あって、自衛隊というのはソ連が大規模で侵略してきた場合に、いかに水際で防ぐかということを自衛隊は考えてきた。アメリカには、そのソ連というものが第2撃、第3撃をやらないために、いわゆる我々は矛の役割というのをアメリカに期待をしたいたんですね。盾は自分でやりますと。矛の役割はアメリカにお願いしますということなんですけれども、ソ連が崩壊をして、大規模着上陸侵攻というのは、ほぼなくなった。今はテロとか、あるいはミサイルが飛んでくるとか、そういった脅威に変わってきています。そうすると、重要なのは情報とか、それに対する装備とか、こういったことが重要なんですけれども、そういったことを全部アメリカに依存してきましたので、そうなると、他のことで日本がものを言いたくても、結局、にっちもさっちもいかないところまで追い込まれてきているわけですね。私は、日本とアメリカの関係が50年、来年で日米安保改定で50年ですから、50年かかってこうなってきたものを一朝一夕で変えれるとは思っていません。変革の起点にはするけれども、これは変革は上手くアメリカと付き合いながら、信頼関係を醸成しながら長い年月をかけなくてはいけない。しかし、今のように全部おんぶにだっこでアメリカに依存し過ぎて、結果的には日本の主張が出来ないような日米関係を変えていく日米関係にしていく。それが緊密で、アメリカとはうまくやりながら、しかし対等な物言いをしていくという我々のフレーズだとご理解いただいたらいいんではないかと思います。
我々は日米FTA、米韓FTA、あるいは米中FTAでもいいんですよ。そうした、アジアとアメリカが共同したマーケットを作り上げていく中で、共存共栄というものを図っていくもので、決してアメリカからアジアにシフトをして、アメリカから離れていこうということではなくて、やはり日米同盟関係というのは、アジア太平洋地域の安定のための公共財だという認識を我々は持っていますので、これは維持しながらも、しかし、アジアの発展にも我々は貢献をし、またアメリカにもコミットメントをさせるということで、別に民主党政権というものが反米とか、嫌米とか、そういうものでは決してない。しかし、アメリカだけ向いていたんではないか。特に、小泉さんの時は、アメリカのいうことを聞いていたら、すべての外交が上手くいくと。つまり、日米同盟関係さえうまくいっていれば、中国との関係も上手くいく、アジアとの関係も上手くいくという極めて飛躍したおかしな論理で、自民党政治が外交を担ってきた。それはおかしいでしょうと。我々はもう少しアジアに軸足を置いて、しかし、それはアメリカも取り込むなかでやっていくんですと、こういうことを申し上げているわけなんです。
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