カテゴリー「特報首都圏」の20件の記事

大きく変わったのは、叱られるところなく育ってきたという、そこのところじゃないかという気がしますがね

2009年12月18日放送 NHK総合 特報首都圏

ゆとりと言われる若者たち

立命館大学 教授 陰山英男さん

一つは、ほめて育てようというのが、ここ10年以上、ものすごい言われてきたと思うんですよ。それに対して、叱る研修というのが打ち出されてきたというのは、私は非常に正しいというふうに思っているんですね。そうやって、若者たちというのが、自分の問題点に気がついて、そうしてよくなっていくと。あまり叱られ慣れてないわけなんですよね。我々の子供のころだったら、ガンガン叱られていましたからね。そこのところが、まず一つ育ってきた環境が違うのかなというのが一つと、もうひとつ、これは企業の側の事情もあると思うんですけれども、昔と違って、即戦力を求めるという傾向があるということもあると思うんですね。企業の側がゆっくりと人材を育てていく余裕を失っているのかなというのをちょっと思ったんでですけど。私なんかも、新任の時なんかは、おまえ、本当に文章書けないななんて言われましたからね。それは今はいっぱしに文章を書いて、仕事をしているわけですから、その点ではあまり変わりがない。大きく変わったのは、叱られるところなく育ってきたという、そこのところじゃないかという気がしますがね。

重要なのは、レッテルを張ることではなくて、どこに課題があるのか、どういう育ち方をしたのかというのをきちんと見てあげる必要があると思うんですよね。そういう点では、叱られてないということと、小さいころからあまり失敗しちゃいけないんだということを言われなかったがために、冒険をしたりとか、挑戦をしたりとかということがあまりなかったわけですよね。そんなところで夢を持てと言われても、ちょっと待ってくださいという話でね。やはり私は、人間というのは、失敗から学ぶ、勉強というのは間違うところから始まる。そういうネガティブなところを乗り越えていくべきだろうと思うんですね。そういう点では、ゆとり世代の代表は石川遼君ですから。あれだけ世界的に活躍する彼も、実は、いろんな失敗とか、挫折とかを繰り返して、今の彼があると思うので、私はどんどん勇気を持って挑戦していってほしいと思いますね。

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赤ちゃんを向きあいながらあやして、いろいろ遊ばせるというのは、おそらく類人猿と人間が共通に持っている能力だと思いますね

2009年12月11日放送 NHK総合 特報首都圏

モモコの赤ちゃん 上野 ゴリラ誕生物語

京都大学大学院 教授 山極壽一さん

腕を掴んで、仰向けになって、足を上げて、飛行機ごっこをさせようとちょっとしてたよね。あれは類人猿しかやらない行動なんですって。ゴリラもチンパンジーもオラウータンもやるんだよね。人間もやる。でも、ほかの猿はやらない。だから向き合う姿勢でしょ。赤ちゃんを向きあいながらあやして、いろいろ遊ばせるというのは、おそらく類人猿と人間が共通に持っている能力だと思いますね。そこから、対面した会話にだんだん向かっていくんじゃないかなあ。

パートナーのモモコに子どもを預ける保護者として選ばれ、そして赤ちゃんから自分の保護者として選んでくれないと、ハオコは父親になれないわけですね。そのために自分ももちろん努力をする。だけど、最終的には2頭から選ばれなければだめなわけだよね。このゴリラの森の中で、ゴリラの家族が見れるぞという期待が僕にはあって、そういうふうに、モモコもハオコも変わっていってほしいなと思いますね。

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どうやって1億3000万人で前に進むかという世界に新しいモデルを提供するというのが、一番重要な意味だと思います

2009年12月4日放送 NHK総合 特報首都圏

CO2 25%削減 暮らしはどう変わる

三菱総合研究所 理事長・前東京大学 総長 小宮山宏さん

私は、負担が大きくなるという負担論がかなり巷で言われているんですが、僕はこれこそ日本にとってのチャンスだと思いますよ。というのは、CO2を減らそうというのは、断熱の新しい材料とか、エコカーとか、今、日本では新しい給湯器みたいなものが出てきていて、こういうのを導入していくということが、CO2を削減するということで、世界の競争になりますよ。日本はモノづくりの力にかけては、もう世界一ですから、このものづくりの力を生かして、前に進むということだと思いますね。
市民としては、公害の時には、企業を規制すれば済んだんですね。ところが、今度のCO2の問題というのは、1億3000万人のすべての人々が一緒になって前に進む。これ、世界に新しいモデルを提供するということですよ。そうした意味でも、日本は新しい産業をこれによって作って、雇用を生んで、どうやって1億3000万人で前に進むかという世界に新しいモデルを提供するというのが、一番重要な意味だと思います。

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EPAで培った人材というのが、帰国して、母国のために人材になるというような、日本がアジアの人材の拠点となるように、EPAはこうしたチャンスでもあるわけです

2009年11月27日放送 NHK総合 特報首都圏

ニッポンで働きたい インドネシア人看護士 2年目の試練

京都大学大学院 教授 安里和晃さん

日本は高齢化率が20%を越え、今後も労働力人口が減少します。こうした転換期に、どのような社会システムを作っていくかというのは、すごく重要な喫緊の課題なわけですね。例えば、看護士について言えば、不足する人材を、福祉制度の充実化によって、潜在的な看護師に復職してもらうといった、そういう方法はとらなければいけないわけです。ただ、地域医療の実情も様々ですから、例えば、外国からの人材を雇用するというような選択肢もあっていいと思います。
新しいシステムの構築という面においては、新しい政権は、アジア共同体というものを強調しているわけです。アジア共同体というのは、単に、貿易の促進を目指すだけのものではなくて、おそらくいろんな面で交流が深まると思います。人の移動もその一つかと思います。そういったときに、この看護士というのは一つの架け橋になるのではないかというふうに思います。というのは、今後、アジアの国々は急速に高齢化します。ですから、こういうときに、EPAで培った人材というのが、定着する者もいるかもしれませんが、帰国して、母国のために人材になるというような、日本がアジアの人材の拠点となるように、EPAはこうしたチャンスでもあるわけです。

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肺炎球菌という細菌はインフルエンザの2次感染対策として、大切なことはもちろん間違いございません

2009年11月20日放送 NHK総合 特報首都圏

新型インフレエンザ ワクチンはいつ打てる?

国立病院機構三重病院 医師 中野貴司さん

肺炎球菌という細菌はインフルエンザの2次感染対策として、大切なことはもちろん間違いございません。ですので、予防には私は大賛成です。でも、このワクチンも今、ちょっと品薄なんですよね。総合対策の一つとして、とらえていただいたらいかがでしょうか。

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働くとは傍を楽にすることだと教わってきましたね。こういう文化、日本に昔からあったわけです

2009年11月13日放送 NHK総合 特報首都圏

思いを仕事にする 根付くか ソーシャルビジネス

多摩大学大学院 教授 田坂広志さん

この流れは我々に非常に大切なことを教えてくれていると思うんですね。この若者たちの姿を見ていると、ソーシャルビジネスって、実は懐かしい何かですよね。もともと企業で働いている古い年配の方々は、企業は本業を通じて社会貢献をするということを教わってきた。そして、働くとは傍を楽にすることだと教わってきましたね。こういう文化、日本に昔からあったわけです。このソーシャルビジネスという考え方は、実は我々に働くことの原点を教えてくれる、そういう若者たちの動きだと、そんなふうに見つめてみるべきなんではないでしょうか。

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家で子育てをしている若い女性の方で、安心して預けえれる保育所があれば、働きたいかという質問に、8割の方が働きたい

2009年10月30日放送 NHK総合 特報首都圏

待機児童は解消できるか

佛教大学社会福祉学部 教授 岡﨑祐司さん

保育ニーズというのは、認可型の保育所が増えれば、需要が喚起されて、ニーズが増えるという関係にあります。日本では、3歳児未満の若い女性の就業率というのは、実は28%です。欧米では6割が普通なんですね。では、日本の若い女性は働く気持ちがないのかというと、そうではなく、実は内閣府の調査によると、家で子育てをしている若い女性の方で、安心して預けえれる保育所があれば、働きたいかという質問に、8割の方が働きたいというふうに答えているということなんですね。ですから、潜在的な保育ニーズが大きいということです。ところが、保育所の設置数を見ますと、全国的に見て、1985年から2009年までで、だいたい260か所ぐらいしか増えていないんですね。ですから、ずっと保育所の設置が抑えられてきたと。だから、待機児というのは、今始まった問題なのではなくて、一貫して大きな問題だったということです。今、若い人が多い地域では、保育ニーズが高まって、こうした政策のツケが矛盾として噴き出していると言えると思います。
今、保育所の整備を怠れば、少子化が進んで、さらに地域の活力が失われるということで、私は悪循環に陥ると思います。保育所を増やして、そのあと子供が卒園したらどうなるのかという懸念もあるかもしれませんが、そういう消極的な考え方ではなくて、保育所を増やして、そうして保育所に入ってくる子どもを増やす、つまり、産み育てやすい地域社会を作るということですね。従来の発想を転換して、積極的な政策転換をしていく必要があると思います。ですから、保育所だけではなくて、産科医療、小児科医療、あるいは若い人が住みやすい住宅も含めて、安心して子供を産み育てやすい地域社会を作ると。そのために、保育所を中核の施設として位置付けて、町づくりを行っていくと、こういう発想の転換が今必要だと思います。

これは今後の保育政策を左右する非常に大きな問題なんですね。いわゆる規制緩和ですね。基準をより低下させるということで、これをやりますと、いっそ今よりも利用しずらいというような状態になるのではないかというふうに思います。本当に保育を必要としている住民の声ですね。これを切実に受け止めて、自治体は積極的な政策をとる必要があります。さらに、国も地方自治体任せにするのではなくて、思い切った財政措置をとって、待機児も解消策をとっていくと、こういった積極姿勢が求められ得ていると思います。

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要するに、早く損傷を見つけて、早く直していく。早期発見、早期治療。人間と同じなんですね

2009年10月23日放送 NHK総合 特報首都圏

むしばまれる都市 地下で進む老朽化

東京工業大学大学院 教授 三木千壽さん

大事なことは、東京、首都圏は経年の進んだインフラに支えられているということを認識すべきだと思いますね。何が大変かと言いますと、これを新たに作り直すことはできないですね。現実問題。サービスを止めれますかとか、工事がどのくらい時間がかかりますかとか、渋滞がどうなりますかとか、これを総称して社会的損失という言い方ができると思いますが、このあたりをどうしていくかが問題だと思います。上手くメンテナンスしていくということは、要するに、早く損傷を見つけて、早く直していく。早期発見、早期治療。人間と同じなんですね。そういうことをすることによって、今ある社会インフラを安く、長く使っていくことができると思います。たぶん、そういうことによって、コストもうんと落ちると思いますね。我々どうしていくかなんですが、まずは社会資本、まだまだ不足しているわけです。ただ、今あるものをうまく使っていくというふうにシフトしていかないと、都市全体がおかしくなると思います。その辺が今後の課題だと思いますね。

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経済産業省もポイントは単純におまけであるけれども、無視できない存在になってきた

2009年10月16日放送 NHK総合 特報首都圏

過熱 ポイントビジネス

野村総合研究所 上級コンサルタント 安岡寛道さん
消費者自体も、ポイントが現金に代わるというようなものも登場しましたので、ポイント自体を一つの資産と見出しているということなんですね。例えば、野村総合研究所の調査では、9割ぐらいの方がポイントをお金のように大事な価値であるというように認識しております。さらに、その中で、経済産業省もポイントは単純におまけであるけれども、無視できない存在になってきたということで、ポイントは電子マネーとどこが違うのか、事前にちゃんと告知するようにというようにガイドラインを定めたということですね。企業も単純に利用履歴をいろいろ使えるようになってきたんですけれども、簡単に止めるんではなくて、もう少しユーザーの目線に立って、優しいやり方というのも考えていかなければいけないかなと思いますね。

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外部に対して、その事実を説明したり、情報を発信するということに気が回らないというんですか、そこまで至らない、思いが至らない

2009年10月9日放送 NHK総合 特報首都圏

消えない不安 臨界事故から10年

原子力安全委員会 委員長 鈴木篤之さん
原子力関係者は、特に現場においては、原子炉の安全、あるいは原子力の安全、これを技術的に確保すること、確認することにまず全精力を集中するもんですから、その内部で一生懸命努力はしているわけですが、外部に対して、その事実を説明したり、情報を発信するということに気が回らないというんですか、そこまで至らない、思いが至らないっというような状況があるようであります。そういうことで、この事故の教訓の一つは、やはり技術的な安全だけではなくて、社会的安全と言いますか、安心と言いますか、そういうことについて、自ら進んで情報を提供するということが大事だと、いうふうに思っています。

原子力安全委員会としても、被ばく医療体制について、少しでも、その充実とか、整備につながるようなことについては、今後とも検討を続けていきたいと思っています。その場合、日本というのは、臨界事故も経験しましたし、また、唯一の被爆国でもあります。したがって、被ばく医療については、いわば日本は世界の中核となって、その技術や知識を広めていく、責任がある意味ではあるかもしれません。そんなことから、原子力安全委員会は、年に一度、アジアの国々に集まっていただいて、臨界事故で得られた知識や技術について、皆さんにもその情報を共有していただくということを毎年やっていますが、そういう努力を通じて、国際的に役に立つ日本の被ばく医療というものを考えていきたいなと、こういうふうに思います。

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