大きく変わったのは、叱られるところなく育ってきたという、そこのところじゃないかという気がしますがね
2009年12月18日放送 NHK総合 特報首都圏
ゆとりと言われる若者たち
立命館大学 教授 陰山英男さん
一つは、ほめて育てようというのが、ここ10年以上、ものすごい言われてきたと思うんですよ。それに対して、叱る研修というのが打ち出されてきたというのは、私は非常に正しいというふうに思っているんですね。そうやって、若者たちというのが、自分の問題点に気がついて、そうしてよくなっていくと。あまり叱られ慣れてないわけなんですよね。我々の子供のころだったら、ガンガン叱られていましたからね。そこのところが、まず一つ育ってきた環境が違うのかなというのが一つと、もうひとつ、これは企業の側の事情もあると思うんですけれども、昔と違って、即戦力を求めるという傾向があるということもあると思うんですね。企業の側がゆっくりと人材を育てていく余裕を失っているのかなというのをちょっと思ったんでですけど。私なんかも、新任の時なんかは、おまえ、本当に文章書けないななんて言われましたからね。それは今はいっぱしに文章を書いて、仕事をしているわけですから、その点ではあまり変わりがない。大きく変わったのは、叱られるところなく育ってきたという、そこのところじゃないかという気がしますがね。
重要なのは、レッテルを張ることではなくて、どこに課題があるのか、どういう育ち方をしたのかというのをきちんと見てあげる必要があると思うんですよね。そういう点では、叱られてないということと、小さいころからあまり失敗しちゃいけないんだということを言われなかったがために、冒険をしたりとか、挑戦をしたりとかということがあまりなかったわけですよね。そんなところで夢を持てと言われても、ちょっと待ってくださいという話でね。やはり私は、人間というのは、失敗から学ぶ、勉強というのは間違うところから始まる。そういうネガティブなところを乗り越えていくべきだろうと思うんですね。そういう点では、ゆとり世代の代表は石川遼君ですから。あれだけ世界的に活躍する彼も、実は、いろんな失敗とか、挫折とかを繰り返して、今の彼があると思うので、私はどんどん勇気を持って挑戦していってほしいと思いますね。
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