2009年9月5日放送 NHK総合 ワンダー×ワンダー
北の海 驚異のホッケ柱
東京大学海洋研究所 魚類行動学 北川貴士さん
上に行くためには、水を後ろ向きに蹴ることで登っていける。浮き袋のある魚に比べるとない魚というのは、比較的尾びれを激しく振動させて泳いでやらないといけないと。
結果的には、えさを取るようなメカニズムではあるんだけれども、そのためにものすごい力を生み出しているだということですよね。そういう意味で、群れるということの新しい意味合いというか、一つの新しい意味合いというのをここから見出すことができるんではないかというふうに思います。
地球物理学 木村龍治さん
原理は、ヘリコプターが空中で停止することができるわけですが、どうしてこんな重たいものが空中に停止できるかという、そういう問題ですよね。ヘリコプターの場合は、ローターが回っていて、下降気流ができていまして、空気を下に蹴っているわけですね。ホッケ柱はどうなっているかというと、ホッケの群れがそこからかなり上の所に浮かんでいるわけで、ヘリコプターが空中に浮いているのとすごく状況が似ているわけですね。こんなような状況ができるためには、必ずホッケは水を下のほうに蹴って、その反作用で浮いている以外に方法がないんです。
人間もちょっとホッケ柱に似ているなというふうに感じるんですけど、たとえば、都市に人がたくさん集まってくるじゃないですか。それは、たくさん人間が集まることによって、すごく生活が便利になるということですよね。ホッケ柱も結局同じようなことをやっているわけだ。あれはホッケ柱の都市です。だから、都市を作るのは人間だけじゃないなとそういうことを思いましたけど。一人ではできないことができるということですよね。
日本大学 准教授 情報処理 吉田典正さん
単純なルールで、複雑な動きがシミュレーションできるというのは面白いところで、もしかしたら、ホッケさんもこういう単純なルールかもしれない。渦を巻くことによって、プランクトンが下がってくるわけですよね。ある程度下がってきて、みんなが多くの人が食べられるようになり、かつ危険にも合わないと。世の中の実は複雑に見えるものも、もしかしたら、実は単純なのかもしれないという一つの例かもしれないですね。
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