そのプレーの重要性がどれだけ大きいものかというのがスタジアムでわかって、そういうプレーに拍手が出る
01/31(火)フットボールクラッキ #17
特集:スカウティング サッカーを見る目
コメンテーター:小野剛さん
システム自体に重要性というか、所詮最初の並びなので、それ自体に大きな意味があるわけではない。でも、それをちょっとメモすると、相手の意図がそこから見えてくるんですよね。システムにあまりこだわりすぎちゃうとゲームというのはどんどん動いていきますのでね。その中で一番大事なのはどうあがいてもサッカーというのは11人なんですよ。サッカー、所詮11人というのは何を当たり前のことを言っているんだと思われるかもしれないんですが、意外とそれは試合の中では忘れてしまうし、そこがキーになるところがあるんです。例えば、1トップだったのが2トップにしてきたとか、2トップだったのが3トップにしてきたと。攻撃的に出てきたという時に、どうやって対応しようかと。3トップを抑えなければいけないと考えがちですけれども、2トップから3トップに変えてきた。じゃあ、相手はどこを減らしているんだろうと。所詮11人なんですよね。だから、どこかにストロングなところを作ったら、どこかはウィークにしているわけなんです。ウィークにしているところには相手は分からないように砂をまぶしているんですよ。そこで慌てて真っ白になって対応するのか、砂がかかっているところが穴になっているんじゃないかと、そこを突いていこうと考えていくのか、このへんがゲームの動きになった時には面白い。ただ、忘れてはいけないのはサッカー、どうあがいても11人なんですよ、どう並び替えても。
スタジアムでどういうプレーで拍手が出るのか。寄せられた時にシンプルなワンタッチのプレーで拍手が出たり、切り替えの時に本当に頑張って、たわいもないバックパスを1本させた、そのプレーの重要性がどれだけ大きいものかというのがスタジアムでわかって、そういうプレーに拍手が出るようになってきたら、観ている皆さんが日本のサッカーを大きく押し上げていくことになるんじゃないかなと思うんですよね。
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